スーパーなボウル
東アラブの民よ！！ ミックジャガーは還暦越え！
さて、昨日はスポーツの祭典（こういえばオリンピックにも聞こえるが、こちらではこの表現が最も適切かと）である、第40回スーパーボウルが開催されました。アメリカン・フットボールの全米チャンピオン決定戦です。
試合の内容、出場チームの詳細については、日本でもファンによる解説ホームページが無数にあるので、こちらでは割愛し、スーパーボウルを取り巻く市井の雰囲気だけを表現したいと思います。
この時期、スーパーボウルの対戦相手が決まるころ、男性グループの間ではどちらの応援をするかで必ず議論となります。会議や営業の電話でも、まずは試合に対する姿勢から会話が始まったりすることも良くあり、無関心でいることがかなり難しい状況になります。
特に、どちらのチームを応援する（もしくは好意的に見ている）ことと、その理由についてそれなりに説明できることが、コミュニケーションを円滑に進めることに繋がってきます。今年はワシントン州シアトルに本拠地を置くシアトル・シーホークスと、ペンシルバニア州ピッツバーグのスティーラーズとの対戦となっており、社内でもさまざまが議論が巻き起こりました。
隣の机のジョンさんはオレゴン州出身なのですが、なぜか大のピッツバーグファン。理由を聞いてみると、オレゴンにはご当地チームが無く、全米ネットワークで放送される人気チームしかＴＶでフットボールを見る機会がなく、ちょうど子供の頃ピッツバーグが黄金期だったので、いつしか応援するようになったとのこと。つまり、日本で言うと、実は東北や北海道などの人に巨人ファンが意外と多い理由と似ています。（今ではそうでもないでしょうが。）とても納得できる理由なり。
逆に、私が聞いた理由のなかで最も納得できなかったのは、「嫁の弟の奥さんの実家がシアトルなのでシアトルを応援する」というもの。ここまでくると、こじつけ以外の何でもなく、周りの同僚からも「too Weak（弱すぎるぜっ、論拠が）」と蔑まされていました。とにもかくにも、何かしら意見をしないと、なかなか会話に入れないのが現実です。ちなみに、私は「隣の席の同僚が大のピッツバーグファンなので」と、まったくもって情けない理由。
当日は、大体誰かの家やバー集まって、ビールを飲みながら観戦するのが通例ですが、われわれは数日前にご紹介した、オフィスのカフェテリアに集まって見ることに。なんせ、テレビはでかいし、混んでないし。ビール持ちこみ、ピザを注文し、完全リラックス。もちろん、隣の席のジョンさんも一緒に観戦。
試合はもちろんのこと、見所は沢山あり、誰が国歌を歌うのか？、ハーフタイムショーは誰なのかなど、フットボールにさほど詳しくなくともそれなりに楽しみます。特に、ハーフタイムショーは注目の的で、二年前にはジャネット・ジャクソンがゴールデンタイムに全米はおろか世界中に向けて、まさかの「おっぱいポロリ」というＴＶ史上最大のハプニングをやらかしてしまうなど、話題に絶えません。
今年は還暦を既に越えているローリングストーンズが舞台狭しと走り回っていました。なお、今回は不測の事態（ポロリ？）に備え、ハーフタイムショーはスーパーボウル史上初の「5秒遅れ」の放送となりました。つまり、ライブを録画しつつ5秒遅らせて中継するというものです。あと、一部の歌詞も刺激的ということで、カットされたとのことです。ちなみに、実はアメリカの一般放送の放送コードはとても厳しく、お色気や刺激的な発言はかなりシビアにカットされます。もちろん、有料番組やケーブル放送はかなり激しいですけど。
また、コマーシャルも見逃せません。一年でも確実にお化けのような高視聴率が取れる枠ですので、スポンサー各社もこの日のためだけに特別のコマーシャルを作りこんで放送します。これも、中継を見ている人たちの議論の対象となり、どのＣＭが一番面白かったかということは次の日に必ずといっていいほど話題の種となります。つまり、ビールを飲みながら試合を見ているにも関わらず、トイレに行く暇がなかなか無いという悩ましい中継でもあります。
実は、今回発見したのですが、このトイレの間の取り方を見ているだけでその人の要領のよさがわかります。試合の流れ、協賛の紹介を見ながら次のＣＭの放送を予測しないと、得点シーンや、毎年面白いＣＭを流すスポンサーのタイミングを見逃してしまいます。ちなみに、隣の机のジョンさんはさすがスーパーボウル観戦歴も長く、重要なシーンを見逃すことなく見事なタイミングでトイレに行ったり、携帯電話で友達を意見交換をしていました。
逆に、まだまだ若手のエバン君は、得点シーン、面白いＣＭ、ほとんどすべて見逃していました。がんばれ、君はまだまだ修行が必要だ！
本日のギャフン
- ＴＶ中継は午後3時から4時間：50ギャフン
- 隣のジョンさんは月曜お休み：100ギャフン
注）「ギャフン」：驚愕の気持ちを表す単位。良くても悪くてもよい。
1ギャフンは、おおよそ、赤星の盗塁成功、もしくは、川相のバント成功ぐらいの驚き。
